図面があればだれでもできる!
図面があればだれでもできる!
素人が切らずにウッドフェンス
設計から施工までDIY初挑戦の一部始終です!
赤線の箇所にフェンスを作ります。
隣地の境界から角まで約8.5mあるので、最初は切りよく8.0m、高さは大人の目線以上として1.6mくらいと考えました。
この時点ではホームセンターにどんな木材が売っているのか、まったく知りません。
1.高さ
人の目線を遮りたいので、高さを1.6m以上とする
2.長さ
隣地の境界から角まで8.5mなので8.0m程度とする
3.支柱の間隔
90cm~120cm間隔とする。
これは特に理由はないです。調べても特に基準などはなく、フェンスが倒れなければいいのでしょう。
4.支柱の種類と太さ
9cm×9cmまたは、7.5cm×7.5cm、6cm×6cmもありか?
5.横板のサイズ
幅は10cm~20cmで長さは売っている長さとする。
1.83m、2.44m、3.05m、3.66m
横板の間隔も見栄えに影響するので重要である。
6.基礎の形状
支柱を直接地面に埋めてコンクリートで固める方法と、
既製品の基礎ブロックを使う方法を比べた
7.コスト
当然ですが、できるだけ安く
8.木材を切らないようにしたい
ノコギリしかないので、まっすぐに切れるか心配なのと大変だから
9.できるだけ材料を少なくする
材料が少ないということは手間と費用も少なくなるはず
以上の考え方を基本に計画をした。
まづは木材の知識が全くないので、近所のホームセンターを廻って材料や値段を調べた。
ホームセンターによって置いてある木材のサイズや値段、品揃えに結構違いがあった。
CAINZ(カインズ)
家から近く駐車場が広くてベイシアとオートアールズが併設されているのでよく行きます。ホームセンターの売上NO1みたいですね。置いてある木材はというと、屋外(外と言っても屋根の下)に置いてある木材は少なめで、きれいに製材され、ラップまでされた木材が店内に多く置いてある。
山新(ヤマシン)
明治創業の茨城を代表するホームセンター。家の近くにもあり、また通勤コースにも2店舗あるのでよく行くホームセンターのひとつです。同じヤマシンでも店舗によって値段や置いてある商品に少し違があるようだ。ひたちなか市の店舗に置いてある木材は種類も豊富でACQ防腐を施してある木材も多くあり、ここなら必要なものが揃いそうだなと感じた。
ジョイフル本田
ここは家から離れているのでたまにしか行きませんが、東京ドーム5.1個分の超大型店です。こちらのホームセンターも茨城が発祥。置いてある木材は種類は豊富だが、屋外用と屋内用(店内においてある)と半々ぐらいか。ここはACQ防腐処理をされ、組み立てるだけのウッドデッキなどが置いてある。同じものでもヤマシンと比べると高い感じがする。
3つのホームセンターそれぞれ特徴があるが、今回のウッドフェンスに合う木材は、山新とジョイフル本田にあったので、この2店にある材料で比較した。
1.基礎について
直接基礎の場合
穴を掘って、型枠を作って、その中心に柱を垂直に建て、コンクリートを流し込み、固まるまで固定しておく方法である。
この時点で支柱が曲がったり、ずれたりして直線でなくなったり、高さが合わないと横板の取付ができなくなるので注意が必要である。もし支柱が曲がったままコンリートが固まったとしたら、、、直すのはたいへんだ!
基礎ブロックを使う場合
一定の間隔で水平と高さに注意して設置。その中心に支柱を建てて隙間にモルタルを流し込んで固まるまで固定しておく。
基礎ブロックは重い(25kg/個)ので設置はたいへんであるが、しっかりと設置できると後の作業は楽である。また、土を埋め戻す前に調整できるので大きなミスはしないと考えられる。
結果、素人が作るには直接基礎はかなりハードルが高く、垂直に作る自信がなかったので基礎ブロックを使うこととした。
2.支柱について
ネットで調べるとウッドフェンスの支柱は9cm×9cmで作っている場合多い。
ホームセンターには10.5cm×10.5cm、9cm×9cm、7.5cm×7.5cmの角材系は1m単位で4mまであり、切らないで考えているので必然的に2.0mの長さの角材を使用することにした。
実際にお店に行って角材を持ってみたところ9cm×9cmは重い、頑丈!これを8本も建てると考えると大変だなと思った。
フェンスが受ける荷重はどう考えても風だけで、家を建てるわけではないのでこんなに太くなくても、、、と思ったので7.5cm×7.5cmを使うことにした。
この重さとサイズ感なら一人でも手こずらない。もし風で倒れそうなら補助柱を付ければ大丈夫。
3.木材について
最初に木材を決めるべきなのかもしれないが、全く知識がなくネットやホームセンターを周りながら勉強した。
分かったことは、木材とは基本的に家を作るときに使われるもので、日本の在来工法で使用される、杉やひのき、松などは、寸尺で各材料が製材されている場合が多い。
その他にSPF材を使用した2×4(ツーバイフォー)工法というのがあり、これはアメリカで発明された工法で、こちらの木材はインチ、フィートで販売されている。
というのが分かったので、この中から見た目やコストを考えて材料を選定した。
根入れは基礎ブロックの深さが45cmなので調整用として底に5cmの砕石を敷き、40cmの根入れとした。地表には160cm出る。
上図は支柱が7.5cm✗7.5cm
横板が8.9cm(1×4)の図
段数は少ない方が取り付ける手間も少なくていいのだが、見栄えもあるので、幅8.9cmと14cm、隙間を2cm~3cmで比較した。
見栄えがどうなるかは作ってみないと分からないところもあるが、通りにあるフェンスを色々見た結果、横板は太すぎるとかっこ悪い、細めを並べるのもかっこいいが、段数が増えると手間とコストも増える。隙間は5cm以上あけるとしまりがない感じがする。
結果、段数は12段、各段の隙間は3cmで2列、全体の長さは7.24m、横板はFPS1×4材(19×89)、長さ3658mmを使用することにした。
比 較
ここまで決めるまでに図面をいくつか作った。
CADなので、プランを色々考えるときは楽である。
プランが決まったので、詳細図を作った。
一番高い左側の隣地との境界、L型側溝天端を基礎ブロックの天端に合わせ、後は同じ高さ(水平)にブロックを設置することとした。
ここは強い海風が吹くので、補強も兼ねて隣地との境界の所を90°曲げて約1m付け足した。
支柱の間隔は120cm間隔とした。
設 計 図
木材、基礎ブロック、砕石、モルタルなどをホームセンターへ買い出し。
木材は全てACQ防腐剤の処理された腐りにくい木材を選定した。
ホームセンターが毎月15日、ポイント3倍になるのでその日を狙って購入し、取り置きしておいてもらう。
直近の土曜日に取りに行く。
なお、トラックも2時間以内なら無料で貸し出してくれる。
木材の塗装
横板3.66mを24枚、0.91mを10枚、支柱8本を晴れの日を見計らって、1回目塗装、1日空けて2回塗り。
刷毛だと大変だと思っていたので、より簡単に塗れる物がないか探した。
ローラータイプとコテバケタイプの2種類があったので、両方買ってみた。
最初にローラータイプを使ったらめちゃくちゃ簡単にできたので結局ローラーしか使わなかった。
塗料はキシラデコール
#102 ピニー
ローラータイプで塗装するのは非常に簡単だが、つけすぎて塗料を大量に使うのが欠点か。
横板の塗装
支柱の塗装
横板に下穴を開ける
コーススレッドを打ち込む箇所に下穴を開けておく。
こうするとことで、測りだしすることなく横板を設置できる。
鉛筆で全ての箇所に線を引こうと考えていたが、治具を作ることを思いつき、何かを購入したときの透明なプラスチックケースの空き箱を利用した。
この治具を板の角に合わせて、印をつけた所にドリルで穴をあけた。
基礎ブロックの設置位置を既設のL型側溝の天端にマジックで印を付けた。
ただこれだけだが、この後の作業が簡単になった。
穴掘り
基礎を設置するための穴を8個所掘る。水糸を張る前にだいたいの深さ(40cmくらい)まで掘っておく。まあまあ大変だったが土がそんなに硬くなかったのでよかった。
水糸を張る
角に設置した基礎ブロックを基準に目印となる水糸を張る。
隣地との境界、フェンスの角の基礎ブロックを一番最初に設置した。このブロックを基準に、高さとL型側溝からの離れを合わせる。
基礎ブロックの設置
仮に掘った穴を必要な深さまで掘り、砕石を投入しながら位置と高さを合わせる。
砕石を入れて転圧し、ブロックを入れて位置と高さを合わせて、ブロックを出して砕石を入れてと、何度も25kgのブロックを出し入れした。
これがとても辛かった。肩を痛めたので息子に手伝ってもらい完成した。
埋戻し
基礎ブロック周りの埋戻しを行った。図面にはないが、基礎ブロックの下から20cmくらいはコンクリートで戻そうと考えていた。
しかし、セメントと体力が足らなかったので一番最初に設置したブロックと真ん中と端の3箇所だけコンクリートを入れて、後は砕石と土で埋戻した。
横板を張る前に基礎ブロックの間にガーデンフルールという製品で土留めをして、L型側溝との間に防草シートを敷いてそこに砂利を入れて草が生えるのを防ぐのと見栄えをよくした。
根入れ(40cm)を砕石とモルタルで調整しながら支柱を垂直に建てて、野地板と木杭を使って仮止め。支柱に付いている四角い小さな木は、高さ3cmで一枚目に貼り付ける横板の下側にあらかじめ付けておいた。
基礎ブロックと支柱の隙間に柔らかめに練ったモルタルを入れていく。
シャベルで隙間に入れたら棒で突っついて、入れてを繰り返し、空気を抜きながら隙間がなくなるまで入れた。
最後に表面をコテで均して、固まるまで一週間ほど放置する。
隣地から道路方向
道路から隣地方向
完成です。
横板(3.62m)24枚と(0.92m)10枚を232本のコーススレッドで取付た。
木材どうしを挟み込むF型クランプというストッパーを使って上段から1枚1枚横板を仮止めしながら、コーススレッドを電動ドリルで打ち込むという繰り返しなので、3時間から4時間くらいかかると考えていた。
しかし、途中で嫁さんが手伝いに入り3人になったので、嫁と私で横板を押さえて、下穴に差し込んだコーススレッドを息子が次々に打ち込むという連携ができ、1時間ちょっとで終わった。
初めてなのに全体的によくできたので、かなりうれしい。
原因は基礎ブロックと支柱の隙間に流し込んだモルタルの水分を支柱が吸って膨張し、その圧により基礎ブロックにヒビが入ったと思われる。モルタルを入れる前に霧吹きなどで水分を補給しておけば多少防げたかもしれない。
その後、ひび割れ箇所に補修材を流し込んで補修した。
塗装をして敷き木をして、その上にブルーシートをかけて、1ヶ月くらい放置していた。
置き方が悪かったせいかビックリするくらい反った。
それも広い面だけでなく幅の狭い方も反りました。
それをむりやり真っ直ぐにして張り付けたが、フェンスの角の合わせ目にずれが集まった。
横板を余らして貼付けて、最後に端を切るようにするときれいに揃うようです。
それも素人には難易度が高いかなと思いますが。
支柱75mm+横板19mm=94mmなので、57mmのコーススレッド(半ネジ)で38mm支柱に入る計算で試しに一番上の横板を取り付けた。
しかし支柱が固いのか、なかなか最後まで打ち込めない。もすごく力を使って押し込んでやっと打ち込めるという感じで、力と時間をかなり使うので、サイズを45mm(全ネジ)に落として張り付けた。
※そもそも使った電動ドリルドライバーの能力が足りていなかったので57mmのコーススレッドは打てないことが後で分かった。
ねじ締め能力というのがあり、その最大数値がΦ5.1×40mmなので45mmでも最大を超えているではないか。 (T_T)
それを無理やり打ち込んでいたのでよく電動ドリルドライバーが壊れなかったな、といまさら思っている。
安さにつられてよく調べずに買ってしまったが、とりあえず完成してよかった!